フリースタイルフットボールには競技用に作られた専用ボールがあり、多くのフリースタイラーに使用されています。
だからといって通常のサッカーで使用されるサッカーボールが全く使われないということはなく、こちらも競技用の専用ボールと同様に多くのフリースタイラーが使用しています。
使い分けの基準としては単純に見た目の好みによる問題もありますが、フリースタイルフットボールを"どのようなスタイル"で行い、"どのような技"をマスターしていきたいかが大きく関係しています。
本記事では、簡単なフリースタイルフットボールのスタイルと技の紹介、それに適したフリースタイルフットボール専用ボールのおすすめを紹介していきます。
フリースタイルフットボールの"スタイル"に関しては、また後日別途記事にて詳しくまとめる予定です。
目次
エアースタイルに適したフリースタイル専用ボール
エアースタイルは、フリースタイルフットボールで最もスタンダードなスタイルです。
サッカーの経験がない方であっても、一度は見たことがある方が多いのではないでしょうか。
↑YoutubeにてTrickstar5チャンネルを展開するYO選手のチュートリアル動画
上の動画のように、ボールを真上に蹴り上げてクルリと足を回す技を"アラウンド・ザ・ワールド"と呼びます。
内回しであれば"インアラ"、外回しであれば"アウトアラ"と呼ばれることが多いです。
フリースタイルフットボールにおいて最も基本的な技であり、この技を中心に派生した技を駆使するスタイルのことを"エアースタイル"と呼びます。
このスタイルの代表的な選手としては、2012年開催の世界大会、Redbull Street Styleで優勝した日本人の徳田 耕太郎選手が挙げられます。
↑徳田選手が実際に蹴っている動画
エアースタイルに適したボールは2つあります。
1つ目は、MONTAボールと呼ばれるデニム生地でできたボールです。
上の動画で徳田選手が使っているドラゴンの模様が描かれた赤いボールがMONTAボールです。
こちらのMONTAボールはエアースタイルに適したフリースタイル用と、低反発で跳ねないストリートマッチ用の2種類があるので注意が必要です。
僕は両方持っているのですが、ストリートマッチ用でエアーの練習をすると通常よりも蹴り上げるのに力が必要で、このボールで慣れてしまうと変な癖がついてしまう可能性があります。
購入前にはフリースタイル専用ボールであることを必ず確認するようにしましょう。
2つ目は、FIFAの公式球です。
冒頭で書きましたが、サッカーの競技用ボールは多くのフリースタイラーに愛用されています。
その中でも、特にFIFAの公式球はよく跳ねて蹴りやすいので、エアーの技を決めやすいです。
1点問題なのが、FIFAの公式球はとても高額で10,000円は普通に超えます。
公式球にこだわらなければ2,3,000円くらいの手ごろな価格で購入できるので、そちらから始めてみるのもありだと思います。
公式球をおすすめする理由はただひとつで、とにかく蹴り心地が良いです。
タムッタムッと蹴っているだけで楽しい気分になります。
感覚的には、パソコンのキーボードで高価なものを選ぶのに近いです。
僕が購入したての頃は、公式球を蹴りたいが為に練習量が増えました。(僕がちょっと単純なだけかもしれないです笑)
クラッチスタイルに適したフリースタイル専用ボール
クラッチスタイルは、2012年頃より頻繁に見かけるようになったフリースタイルフットボールのスタイルです。
こちらはエアースタイルとは異なり、サッカー経験のある方でもあまり見たことがないかもしれません。
普通にサッカーをしていれば、縁のないボールの動かし方をします。
↑クラッチスタイルを得意とするJJ選手の動画
サッカー経験者であればあるほど、なんだこれは!?となるのではないでしょうか。
当時、初めて見た自分も強い衝撃を受けました。
クラッチスタイルを軸としてフリースタイルフットボールをすると、下記の動画のようなフロウとなります。
まるでダンスを踊っているかのようなクラッチスタイルは、エアースタイルが主流であった当時のフリースタイル業界で大きな話題となりました。
このスタイルをきっかけに、フリースタイルフットボールはブレイクダンスの要素を急激に強めていきます。
↑ArtiSTARE所属KU-TA選手の動画
同時に、"音楽に合わせて(ハメて)蹴る"という項目が重要視され始めたのもこの頃からです。
このクラッチスタイルに適したフリースタイルフットボール専用ボールは、2つあります。
1つ目は、エアースタイルでも紹介したMONTAボールです。
デニムで作られていますので、摩擦が強くてボールをクラッチ(挟む)しやすいです。
公式球や普通のサッカーの競技用ボールでもできないことはないですが、天候や湿度、その日履いているズボンによってはツルツル滑ってめちゃくちゃやりづらいです。
湿度は高いほど良く、ズボンはデニムを履くのがおすすめです。
カサカサと乾燥した日にピステ素材のズボンなんて履いていた日には目も当てられません。
もし万が一クラッチをやりにくい素材のズボンを履いてきてしまった場合は、軸となる足側のズボンをひざ上まで捲し上げる事で対策可能です。
"軸となる足側"だけを捲し上げるのがポイントで、両足とも捲し上げるよりストリートっぽくてイケてます。
一歩間違うと田植えのおじさんのようになりかねないので、注意しましょう。
エアースタイルとの相違点として、クラッチスタイルの場合ボールを跳ねさせることが少ないので、ストリートマッチ用のMONTAボールでも蹴りやすいです。
ただ、クラッチスタイルでもボールをバウンドさせたスタイルを目指したい方もいらっしゃると思いますので、自分のメイクしたい技に応じて選択するといいでしょう。
より蹴りやすくなるポイントとして、あえてボールの空気を気持ち少なめに入れておくことでクラッチがしやすくなります。
何となくストリートっぽい雰囲気にもなるので、頭の片隅にでも入れておくとどこかで役に立つかもしれません。
クラッチスタイルにおすすめなフリースタイルフットボール専用ボールの2つ目は、TACHIKARAボールです。
TACHIKARAは元々バスケットボールメーカーの老舗だったのですが、最近ではフリースタイルフットボールの専用ボールも取り扱っています。
スウェード生地で加工されているため、強くグリップを利かせることができるのが特徴です。
ボールをつるっと滑らせて失敗してしまう可能性を大幅に減らすことができるので、クラッチスタイルを行う際には大きなリスクヘッジとなります。
注意点として、TACHIKARAボールで慣れてしまうと、通常のボールでクラッチスタイルをするのが困難になります。
そのような事態に陥ってしまうほど、TACHIKARAボールはクラッチスタイルにおいて優れたアイテムなのです。
もしあなたが将来的にフリースタイルバトルやショーケースに参加する意思があるのであれば、練習は通常のボールで行ってTACHIKARAボールは本番用として使用するのがおすすめです。
TACHIKARAボールを購入する場合はこちらのリンクをクリック。
※スウェード生地のボールに関しては在庫切れの状態が続いているようです。
シッティングスタイルに適したフリースタイル専用ボール
シッティングスタイルは読んで字のごとく、座ってボールを蹴るスタイルです。
↑2015年度のAsia Freestyle Football Championship (AFFC)でアジア王者に輝いたko-suke選手のシッティングスタイルメインの動画
上の動画のko-suke選手のシッティングスタイルはクラッチスタイルのように頻繁にボールを挟むので、MONTAボールかTACHIKARAがやりやすいと思います。
下記のTOKURA選手のようなシッティングスタイルであれば、フリースタイル用のMONTAボールかFIFAの公式球がおすすめです。
アッパースタイルに適したフリースタイル専用ボール
アッパースタイルとは、頭や背中、胸等の上にボールをストール(静止)させるスタイルです。
以前はあまり目立つことなく、エアースタイルの影に隠れがちな存在でしたが、"音にハメる"という項目が重視されるようになってからは注目を集めるようになりました。
リズムに合わせてストールさせる体の部位を移動させることができるので、熟練したフリースタイラーのアッパースタイルはとても見ごたえがあります。
↑フットサルブランド"Razzoli"とサプライヤー契約を結んでいるとっちー選手のアッパー動画
アッパースタイルに関しては、基本的にどのボールでもやりやすいと思います。
環境やその場の状況に大きく左右されない、というのはアッパースタイルの大きな強みです。
色々ありすぎて悩む・・・という方におすすめなボール
どのボールにしようか悩んで決めきれない、という方にはMONTAボールがおすすめです。
フリースタイルフットボールの大会では公式球として使用されることも多いですし、どのスタイルであってもそつなくこなすことが可能です。
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フリースタイルフットボールは難易度が高く、そもそもリフティングを安定して続けることさえも簡単にはできません。
どうしても日々のコツコツとした練習が必要になってきますので、少しでもモチベーションのあがるボールを選択することがおすすめです。
ちなみに、僕はMONTAボールを購入してフリースタイルフットボールを始めました。
技をメイクできるようになるまで地道な練習が続いたのですが、MONTAボールを蹴っているだけで楽しい気分になれたのでなんとかここまで続けてこれたと思っています。
"蹴っているだけで楽しくなれそう"という気持ちをなによりも重視して選ぶのがおすすめです。